オーガニック・無添加・食品のお店

キャッシュ化速度

昨年来から考えていたことなのだが、お金の「入り」と「出」を見てみると、入りは近年支払いサイトがドンドン伸びてきて、個人の通販は別としてお会社関係は30日から90日になってきた。次に出のほうをみると、うちは月末しめの翌月20日振り込みとなっている。支払いサイトは20日だ。この支払条件はいつからかといえば、個人商店の時代から約30年間にわたって続いている。
支払は20日後、集金は30日から90日となると、小学生が考えてもわかるとおり、売上なり規模が少し大きくなると運転資金が足らなくなってくる。‘当り前田のクラッカー’だ。これはかねがね気になっていて、何とかしなければといいながらもそのままズルズルと今日に至っている。
事業の再構築を考えた場合、この流れは是正するのがいい。そう考えた私は、‘恥ずかしながら横井庄一’、支払いサイトの変更を取引先にお伝えし、了解をお願いした。支払い期日を延ばしてくれということは、歓迎されるいい話ではない。しかしこれをいつまでもそうやって置いても問題は解決しない。短期資金を銀行から借りて返して、また借りて返しての繰り返しで、銀行のために働いているんじゃないかとさえ思わず思ってしまう。
有機みそを作る前は借り入れなどほんんどなかったが、有機みそを作り出してから資金が詰まりだした。原料単価がやはり二倍以上は軽くするし、収穫されたら全量一気買い取らないといけないため、瞬間最大風速が吹いたりした。
当然といえば当然だが、流動資産が三倍に膨れ上がれば、何が増えるかといえば、利益でなくて流動負債なり固定負債が増えてきた。在庫資金を借り入れで行わなければならなくなってきた。
異様な貸借対照表を見て、銀行・会計事務所は在庫を減らし総資本の回転率を上げるよう指摘を受けた。で、それはできないしする気もないことを告げた。なぜなら一年寝かした有機みそをうちは”ウリ”にしているからだ。確かに熟成期間を短くして、短期間の温醸法に変えれば簡単なことだった。財務諸表も確実に良くなる。しかし温醸は麻薬と同じ、蟻地獄と同じだ。一度やりだしたらやめられない、抜け出せなくなった事例を何度か見ている。私は断じてそれには手をださない。これに手を染めたら、二度と天然醸造の味噌は作れなくなると思っている。温醸メーカーで天然の味噌は作れない。
で、郵送にてお送りしたが何人かの方にはお電話やメールを差し上げた。まだ返事いただいていない取引先も有られるが、誰も難色を示さず、みんなOKのご返事だった、、。協力していただける仕入先のおかげを感じた。

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河崎 宏

マルカワみそ

マルカワみその社長を務めております。これからの時代は、ますます命にかかわる「生命産業」が、社会から必要とされることになる。「和食のみそを中心に、食と健康の貢献企業」を目指してまいります。

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