オーガニック・無添加・食品のお店

経営発表会

朝から曇り、午後になって雨となった。

今日は経営発表会が行われた。企業理念の唱和から、永年勤続表彰、優秀社員の褒賞、昨年度の経営報告、役員の発表に続いて、私の持ち時間30分の話となった。

「基本に徹底、変化に対応」というテーマで話をしたが、自分は分かっているつもりでも、聞き手側には通じないことがあることが分かった。最後にご来賓の会計事務所の牧野先生の講評で、終わりとなった。

「基本に徹底、変化に対応」という言葉は、イトーヨーカドー、セブンイレブンの会社で使われている言葉らしい。私は15年ほど前に,講演でそれを聞いた。今でも使われているそうだ。

基本の一丁目一番地は、挨拶だ。おはようございます。失礼します。お疲れさまでした。そういった挨拶のできない人は、だめだ。挨拶は基本中の基本。

次に食品工場なので5Sの徹底。整理、整頓、清掃、清潔、しつけ。これを問答無用で行う。出来ません、わかりません、知りませんという否定語を使うな。「はい喜んで」という接客で、60店舗から200店舗まで増やした「日本海庄や」を見てみろ。

2035年には新しい変化が起こる。この年にはガソリン、ディーゼル車が、新車では発売禁止となる。今までスタンドはガソリンを売っていれば商売として成り立ってきた。だが今後は電気自動車の時代が来るので、ガソリンの伸びしろは期待できなくなる。ならば、例えば「家庭では6時間、スタンでは30分でフル充電」といったコピーでお客様を開拓しなければならなくなる。

スタンドは消防法などの面倒な規制にかからない。電信柱から線を引っ張ってくるだけでいい。ローコストで出来る。車もタイヤにモーターを付けるだけのシンプルな構造なので、部品数も少なくて簡単に出来るそうだ。トヨタ、日産に続いて第三、第四の自動車メーカーが現れてくるかもしれない。

次に2050年の日本。約三十年ほどの時代だが、私は98歳になりもしかしたら極楽に行ってる可能性が高い。

農水では「みどりの食料システム」という政策を発表している。これは30年後には日本の農地の25%を有機栽培の農地にするという大きなプロジェクトが発表された。

今年生まれたお子さんが30歳になられ家庭をもたれた時には、農地の四分の一が有機栽培にするという事だ。今近くのスーパーでオーガニック食品は、ちょっと散見する程度だが30年後、有機の面積が増えてくると安全な有機食品が増えて、お子さんたちにも安心できる環境ができあがるようになる。ようやく輝かしい未来が想像できる時代が、まもなくやってくる。

ところが農家の平均年齢を見てみると、67.8歳と高齢化が進んでいる。クボタの展示会に行くと、お年寄りの方が多くなんとなく「敬老会」の集まりかと思うほどであった。今後今の現役のお年寄りが引退した後、残された農家の方は一件当たり70町あまりになるという試算も出てきている。先日も嶺南の生産者の所に行ってきたが、なかなか応じていただけなかった。新規のお取引はお断りという農家も多い。これだけの面積になると、草取りなどしていられない状況となる。有機栽培の面積は、減る可能性もある。

私は原料が手に入らないのなら、自分たちで作るのも一案と思っている。北海道で20町の畑が2000万円で手に入るという情報も得た。世の中で入手できないのなら、自分たちでつくればいい。

今後いくらお金を積んでも、食料が手に入らない時代がやってこないとは、断じ切れない。日本の食料自給率は37%で低い。食料防衛力を高めないと、飢えで苦しむのは我々小市民だ。

時代の変化を見通して、今後の対応を取らないと、容赦なくメーカーも「倒産予備軍、廃業予備軍」の仲間入りとなるだろう。

また今回褒賞に選ばれなかった方々の皆さんは、がっかりすることなく次回頑張っていただきたい。皆さんのご協力には、厚く御礼申し上げたい。

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河崎 宏

マルカワみそ

マルカワみその社長を務めております。これからの時代は、ますます命にかかわる「生命産業」が、社会から必要とされることになる。「和食のみそを中心に、食と健康の貢献企業」を目指してまいります。

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