独生独死　独去独来

人世間愛欲の中に在りて、

独り生まれ独り死し、独り去り独り来る

行くに当たりて、苦楽の地に至り趣く

身自らこれに当たる、代わる者有る事無し

また

まさに死せん時は、かねて頼みおきたる妻子や財宝もわが身には、何一つ

会い添うべからず。されば死での山路の末、三途の大河をば、ただ独りこそ行き何ずれ。

昔２４歳の時、桜沢如一氏の本を読んでいると、われわれは無限からやってきて、無限の世界に帰るという言葉が、何を言っているのかわからなかったが、こうして勉強していると、なんとなく言わんとしたことが、分かってくるような気がした。